住宅ローンの解説: 2007年9月アーカイブ

不動産は、おそらく人生の中で最も高い買い物です。そのため、よほどのお金持ちでもない限りはキャッシュでポンと買い物というわけにはいきません。そのため、ほとんどの人は不動産を購入する際に住宅ローンを組むことになります。住宅ローンというのはれっきとした借金です。要するに住宅を購入するために足りない分を、借金をして購入するということです。日本人は借金に対してネガティブな印象を持っているので、あえて借金と言う言葉は使わずに住宅ローンと呼んでいますが、これは別に恥ずかしいことではありません。特に住宅ローンの場合は浪費して使ってしまうお金を借りるわけではなく、住宅という不動産に形を変えて資産は残っているわけですから借金をしているからと言ってその分資産がマイナスになっているということもありません。
さて、不動産は人生最大の買い物ということは、それだけ動くお金が大きいということになります。動くお金が大きいということは、それだけ経済に与える影響も大きくなります。バブル崩壊後の長い不景気に沈んでいた日本経済にも明るい兆しが見えるようになってきました。もちろん民間の活力もさることながら、景気浮揚のために色々な政策がとられたことも関係しています。
例えばその中のひとつが住宅ローン減税。住宅を購入するためにお金を借りた場合、その返済金額については課税対象から外して控除の対象にしましょうというものです。このままだとちょっと専門用語ばかりで分かりにくいですね、もうちょっと分かりやすく言い換えます。
サラリーマンで自営業者でも、年間の収入に対して税金がかけられます。税金を計算する元となる収入のことを所得というのですが、必ずしも収入=所得ではありません。というのも、その人が生きていくために最低限必要なものや国が認める必要経費をそこから差し引く必要があるからです。例えば基礎控除と言って家族一人あたり38万円が所得額から差し引かれますから、仮に500万円の収入があった人でも自分を含めて家族が4人居れば38万円×4=152万円が差し引かれて、税金を計算する所得は348万円という計算になります。これを控除といいます。景気対策として、住宅の購入を促進するために住宅ローン減税が始められた結果、1年間住宅ローンに支払った総額が所得から控除されて、結果として税金が安くなります。この住宅ローン減税は現在の不動産流通に大きな影響を与えていると言われていますので、現在住宅ローンを検討している方もよくご存知だと思います。

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